プラスチック製品・部品の2次加工とは、成型の完成品に対してさらに加工することです。
金型成型で大量生産されたプラスチック製品は、2次加工によって、よりキレイな仕上げに、より個性的に、より付加価値の高いものにすることができます。
例えば、目に見える部分のゲートカットだけをしたい、孔だけをキレイに開けたい、…こうしたピンポイントのニーズは、成型の製造体制では対応できないため、加工の専門家が行っています。
ゲートとは、プラスチック製品の成型時に、樹脂を注入する入れ口のことで、最後には切断されます。このゲート跡(切断面からとび出している)をカットすることを、ゲートカットといいます。
これらプラスチック部品が最終製品になったときに、ゲートが外から(エンドユーザーから)見えないところに位置していればいいのですが、見えてしまう場合はゲートが製品の美観を損ないます。そんなときのために、美しい仕上がりのゲートカットが必須。多軸加工の場合なら、多数を低コストで処理することが可能です。
ゲート部分
ゲートカット 処理前
ゲートカット 処理後
成型と同時に孔開けを施そうとすると、製造工程上、孔付近の表面に細い線状の跡(ウエルド)が残ります。これを避けるため、2次加工で孔開けの切削を行います。この技術があれば、どんな形状のプラスチック部品でも、正確に美しく孔開けできるわけです。
2次加工の孔開け
携帯電話の裏側のカバーなど、精密機器を覆うプラスチック部品は、内側となる面に複雑な加工を必要とします。加工業者が行う2次加工ならば、このように元々薄い板状の成型品をさらに精密に削り、ある範囲だけの厚みを変えることが可能です。
2次加工で削る様子
2次加工で削った後の断面